・ものすごい形相でクレームを入れてくる。
・自己中心的な要求をしてくる
そんな保護者に悩まされていませんか?
モンペ、いわゆるモンスターペアレントは幼稚園教諭のストレス源の一つになっています。
52.6%の保育士、実に保育士の2人に1人ががモンスターペアレントに出会ったことがあるという結果も出ているくらいです。
私のいた園でもモンペはいて、対応に手を焼いていました。
ただ、モンスターペアレントの特徴を掴み、正しい対応をすれば、ある程度のストレス対策はできます。
そこでこの記事では、モンスターペアレントの特徴と対策について書いています。
あなたのストレスを少しでも減らすため、ぜひ参考にしてみてください。
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目次
モンスターペアレントとは?

モンスターペアレントとは、学校や保育園、幼稚園に理不尽かつ自己中心的な要求をしてくる親のことです。
あなたの周りにもいるのではないでしょうか?
最近では園に怒鳴り込んでくるだけでなく、自治体にも口を出す人が増えているそうで、ますます教育者の脅威になってきています。
一人でもモンペがいると幼稚園教諭としては気疲れしてしまうなど、百害あって一利なしの存在ですよね…
なぜモンスターになる?
では、なぜモンペは、理不尽で自己中心的な要求をしてくるのでしょうか?
理由は
・自分の子どものことしか考えていない
・なんでも自分の思い通りにしたい
この二つです。
自分の子どものことしか考えていない
自分の子どものことしか考えていない人は
・私の子どもを主役にしろ
・運動会で苦手な競技から外してほしい
・写真は中心にしてほしい
など自己中心的な要求をしてきます。
こういう要求をしてくる背景には、”自分の子どもさえ良ければなんでもいい。”
というか心理があります。
幼稚園側の事情や他の子たちとの関わりについては全く考えず、我が子が1番!と自分の子どもさえ良ければなんでも良いという思考になってしまうんです。
自分の思い通りにしたい
自分の思い通りにしたいという心理もモンペの特徴です。
この手のタイプは子どものためというより、自分のために理不尽な要求をしてきます。
例えば
・気に入らない先生を攻撃してくる
・子どもが怪我をしたから治療費を払えと要求してくる
・子どもの服の洗濯を要求してくる
・年度途中でクラスを変えてほしいと要求してくる
など、度を超えた要求をしてきます。
こういう人は子どもが優先というわけではないため、最も厄介な保護者といえます。
時代の背景が影響してモンペは生まれた

モンペが生まれたのはつい最近のことで、当時の時代背景も影響していると考えられます。
モンスターペアレントは、2000年代頃に増えてきたと報道されるようになりました。
というのも、教師の尊厳の低下、少子化による過保護、保護者の幼稚園の顧客化など、色々な要素が絡み合った結果、モンペが増えたと言われています。
特に2000年頃に親となった世代は、1965年前後の生まれで、校内暴力当たり前の時代。また、バブルにより、教師という職業の人気低下の時代を生きていているため、教師に対するリスペクトがない人たちが多いのです。
そのためモンペとなって、学校、園に立ちはだかります。
モンペはどんな人に多い?

あの人がこんな要求してくるの?!
というようにもともとモンペとは思わなかったような人がモンペになりうることもあり、そういう人は早めに特徴を掴んで対策しておく必要があります。
そこで、ここからはどんな人がモンペになりやすいのか、ご紹介していきますね。
何かにつけて揚げ足をとってくる
揚げ足をとる人はモンペになり得ます。
揚げ足をとるという行為は、相手を不利にさせる行為です。
つまり、揚げ足をとって相手よりも優位な立場に自分を置きたいと考えており、そういう人は早めに対策しないとどんどん人を見下すよう、エスカレートしていき、幼稚園教諭を苦しめます。
弱い立場の人に対して強く出る
弱い立場の人に強く当たる人もモンペになりやすいです。
人の上に自分を置きたいという心理があり、
その人自身、自分に自信が持てずに他人を攻撃してしまっていますので、プライドを傷つけないよう接しなければならないのが面倒なところです。
感情の起伏が激しい
気分屋な人もモンペになりやすいです。
機嫌が悪い時だけ強言い方になる人は感情のコントロールが下手な人なので、不機嫌な時に自分にとって不利なことがあったり、
幼稚園教諭を下に見ている人はモンペと化してあなたを攻撃してきます。
話し合いしているうちに論点がずれ出す
話し合いの中で論点がずれる人もモンペになりやすいです。
論点がずれるというのは自分の言いたいことを言いたいがゆえに、お互いの歩み寄れるポイントを探すより先に、自分が優位に立ちたいという心理が働いてしまっています。
そのため、自分さえ良ければよいという要求やクレームをしてくる可能性があります。
こういった特徴のある保護者は要注意です。
モンペへの対処法は?

では、モンスターペアレントまたはモンスターペアレント予備軍に対しては、どんな対策を取るべきなのでしょうか?
早速紹介していきます。
否定語を使わない
の記事でも紹介していますが、モンスターペアレントに対して
「でも、」
「しかし、」
と言った否定語は使ってはいけません。
自分を否定されたと思い込んでしまい、余計に攻撃的になってしまいます。
幼稚園にクレームを入れる人は自分の意見を受け入れてほしいとか、自分が正しいことを証明したい心理を持っていますので、
否定語を使わずに、刺激しないよう相手の話を聞くことに徹しましょう。
ひとりで対応しない
モンスターペアレントに対してはひとりで対処してはいけません。
園全体でどのように対処するか共有する必要があります。
というのも1人で対応すると、会話内容や今後の対処方法など、あなたはきちんと対応したつもりでも、モンペに事実を捻じ曲げてしまう可能性があるからです。
2人で対応すれば”言った言わない”のやり合いにならずにすみます。
また先生一人ひとりの普段を分担することもできますので、1人よりも複数で対応した方が良いんです。
むやみにいう通りにしない
むやみにモンペのいう通りになることはありません。
全ての要求を鵜呑みにしてしまうと、保護者=神さまのようなことになってしまい、園全体がモンペの餌食になります。
理不尽な要求やクレームを受けたときは否定語は使わないようにしつつも、相手の話をうけ、それを全て受け入れずに、本当に正しい、必要だと思う要望だけを取り入れて、毅然とした対応をしましょう。
下手に出すぎるとモンペの思うツボになってしまいますからね。
ほんとうにモンスター?クレームか質問かを見極めるのも必要
ここまでモンスターペアレントの特徴、対策を紹介してきました。
モンスターペアレントは幼稚園教諭にとってストレスの元になり得ますから注意が必要です。
しかし、実は最近幼稚園教諭が親をモンスターペアレントと勘違いしてしまうということも起きています。
幼稚園教諭自らが保護者をモンペとして見てしまい、自らストレスを感じてしまうというパターンです。
モンスターペアレントが増えた。という現実はあなたも耳にしたことがありますよね?
それゆえ幼稚園教諭は保護者からのただの質問や、要望に対しても、敏感になってしまい、クレームとして受け取ってしまうことも多々あります。
例えば子どもが怪我をして帰ったあとに
「今日なにがあったんですか?!」
という質問を受けたとします。
言い方にもよりますが、親は自分の子供が怪我をしたら心配するのは当然。
経緯を知りたいがために「なにがあったんですか?!」と聞きたがっているんです。
そこで幼稚園教諭側が、しっかりと親の意見を汲み取り、経緯を説明して、納得してもらい、納得してもらえればそれはただの質問で終わります。
しかし、質問をうけ、それをすぐにクレームと判断してしまう先生は、質問にたいして萎縮してしまい、うまく経緯を説明できなくなってしまうことがあります。
そうなると親は不信感を抱き、口調が厳しくなってしまい、先生側がモンペ。と認定。そして自分でその保護者について悩んでしまうんです。
あの人はモンペだ。と思って接しているとやっぱりストレスがたまりますから、必要以上に心を病んでしまう先生もでてきます。
ですので、幼稚園の先生は保護者からの質問や要望をすぐにクレームなのでは?と構えるのではなく、親の意図を汲み取り、冷静に対処するべきです。
その上で威圧的、自己中心的な要望が出くればそれはモンペとして対策すれば良いんです。
そうしないと自分が作ったモンペという虚像に自分で苦しむことになってしまいます。
まとめ
モンスターペアレント、いわゆるモンペはどこの園にもいると言われています。
少子化という時代背景の後押しもあり、保護者の立場は年々強くなり、園側は保護者がお客様。となり、要望を鵜呑みにしてしまうなんてことも増えてきました。
そうなっては先生が辛くなるだけですから、園全体でモンペに対応し、毅然とした態度で接するべきです。
また、保護者からのクレームと質問はしっかり見極めましょう。
でないと必要以上にあなたが悩むことになってしまいます。
ぜひ、この記事でご紹介したモンペへの対策と、質問とクレームの見極めを試してみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。