幼稚園で子どもがケンカをしてしまうと、
「うちの子、面倒って思われないかな?」「他の親御さんに煙たがられないかな?」と
気になってしまう親御さんが多くいらっしゃいます。それはそうですよね。
子ども達同士、仲良くしてほしいし、自分も他の親御さんと仲良くしたいから。
でも、だからと言って、お子さんにケンカを頭ごなしに禁止してしまうのは先生である私としてはかわいそうに思います。
むしろ私はケンカ、大歓迎です!なぜならケンカは成長、学びの絶好の機会。
一人一人がケンカを通してどのように成長していくのか、どのように相手に意思を伝えることができるようになるのか、
先生は見守っていたいものなんですよ♫
(決してケンカを推奨しているわけではありません。)
今日は子どもにとってケンカがなぜ大切なのか3つのポイントをまとめ、周りの大人がどう対処すべきか
まとめてみました!
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目次
ケンカが大切な3つのポイント
ケンカってできればして欲しくはないですよね。ですが、ケンカができるのは子どものうちです。
しかも子どものケンカは本人たちにとってとても大切な経験なんです。そのポイントをまとめてみました!
①社会性を身につけることができる
例えば、3歳児・おもちゃの取り合い
Aくんが使っていた電車のおもちゃ。Bくんも使いたくなりました。だからBくんはAくんから電車をとってしまいました。するとケンカが始まります。
Aくん:「僕が使っていたでんしゃだ!返して!」
Bくん:「だって使いたくなったんだもん!Aくんだけずるい!」
となるわけです。
このようなやり取りを通して
Aくんは使っていたものが他の誰かが使いたくなってしまった時にどうしたら良いのか
Bくんは「貸して」という言葉が必要だった
ということをお互いに学ぶことができます。
②自分の意見を伝えるチャンス
例えば、4歳児・おままごとでのいざこざ
Aちゃん:「私はお母さん役するから、Bちゃんはおねぇさん役ね!!」
Bちゃん:「えー私もお母さんがいい!」
エーダメー!えーやだー!!ダメー!やだー!ケンカ勃発。
ここでは自分の遊びのイメージをお互いがそれぞれ表現しようとしてケンカになっています。
遊びのイメージは実はどのお子さんにもあります。その遊びのイメージがすれ違うのは当たり前です。ですのでそこでケンカができなければ、充実した遊びをすることができません。
だから子どもにはケンカが大切なんです。貴重な意思表示の場なんです!
逆にケンカができず、自分の意見を言うことができないと、その子は我慢をすることになります。それと同時にその子にとって、充実した遊びとは言えなくなってしまいます。
③もはやケンカではなく話し合いができるようになる
3歳児、4歳児とケンカを重ね、社会性を身につけ、自分の意思を伝えることができてくると、友達同士、意見がすれ違った時に、ケンカではなく、話し合いができるようになります。
さらに相手の思いも、自分の思いも、叶えられる方法を見つけだし、遊びを発展させたり、友情を深めることができたりと、
幼稚園生活を何倍も楽しむことができるようになります。
もしも大人がケンカを止めてしまったら・・・
成長の機会、幼稚園生活をよりよくしてくれるケンカ。そのケンカを周りの大人が禁止したり丸く収めたりすると
・自分の意見を言えず、我慢するようになる
・相手の気持ちに気づけない
という心配があります。
また、問題解決能力も備わらず同じような状況に出くわした時に引き出しや経験がないため、
戸惑ってしまうのはお子さんなんですよね・・・
じゃあ、周りの大人はどうすれば良いのか??
まずは、お子さんを見守るという勇気を持ちましょう。
そして、なんでも繰り返しになりますが、まずはお子さんにケンカを禁止させることをやめてみましょう。
その上で、重大な怪我をする可能性がない限り、ケンカは見守り、子ども達同士ではどうしようもなくなった時に仲裁に入ってあげてください。
まとめ
子どものケンカを面倒だとか、煙たいだとか私は全く思いません。むしろ素敵なことです!
なぜならケンカは子どもが成長するチャンス。
ケンカをさせてあげることで、相手の気持ちがわかるようになり、ケンカに発展してしまう前に話し合いで解決することができるようになります。
そうすることができたら、お子さんはもっと楽しく幼稚園で遊ぶことができ、その子らしい可愛い笑顔を見せてくれます。
親御さんは幼稚園でのお子さんのケンカについて色々と心配になることが多いと思いますが、
ケンカを見守る勇気を持ってみてください。そしてお子さんの成長をしっかりと感じてあげてくださいね。♫