「〇〇くんていつもうちの子に威張ってるなぁ・・・」
「〇〇ちゃん、子ども同士になると急に威張り出すなぁ」
子どもたちが遊んでいる場面を見てこう思うことありませんか??
自分の子どもを威張って接してくる子とどのように関わらせるべきかわからない、または自分の子供がお友だちに対して威張ってしまい悩んでいるという親御さんは少なくありません。
子どもたちにはどんな子とでも仲良く遊んで欲しいと思うものですよね。
それにしてもなぜ威張る子どもはあんなにも攻撃的なのでしょうか??
実は威張ってしまう子にはその子なりの理由があり、その子にあった正しい接し方をすることでお友だち同士、楽しく過ごすことができます。
それをまとめてみましたので参考になれば嬉しいです!
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威張ってしまう子の特徴

威張ってしまう子は頭がよく、要領が良いという特徴があり、色々な場面で物事を円滑に進めたいと思っています。そのため、他のお友達ができないことに対して、どうしても苛立ってしまうことがあるんです。
その結果お友だちに強く指示をしたり、自分の考えを押し通すことで物事を円滑に進めようとします。
また、やっかいなのは大人や先生の前ではとても良い子でいて、お友だち同士でいる時にだけ威張ってしまうということ。
しかし大人から見ると、「あの子言い方強いなぁ・・・」「仕切ってるなぁ他の子とうまくいってるのかな?」と心配になりますよね。
ではその子はなぜ、威張ってしまうことになってしまったのでしょうか?それには原因があります。
お友だちに威張ってしまう原因

お友達に威張ってしまう子の心理は「できない子が可愛がられることが納得できない」です。
威張ってしまう子は色々なことを上手にできたり、他の子よりも優れているため、手がかかりません。そのため親も周りの大人もそれに安心し「この子は大丈夫だな」と、
その子を子どもとして扱う場面が少なくなってしまっています。(例えば、スキンシップ、褒める、叱るなど。)
でもその子はパパ、ママにもっと構って欲しかったり、ぎゅーをして欲しかったり自分の方を向いて欲しい。と思っているんです。
つまり、寂しくて、手がかかる子に対して嫉妬をしてしまっているんです。
手がかかる子は面倒を見てもらえるけど、その子は手がかからないので面倒を見てもらえないという状況が納得できなくて、お友だちに対して無意識のうちに、納得できない思いを威張ることで表してしまいます。
威張る子は大人が作り出している

威張ってしまう子は、手がかかる子に対して納得できていないということは先ほども書きました。
そもそもなぜそう思ってしまうのでしょうか。順をおってまとめてみました。
①「良い子」「手がかからない子」を大人は褒めてくれるんだ。認めてくれるんだ。という価値観を周りの大人が与える
威張ってしまう子は頭が良くて要領が良いので、何事も上手くこなせますし、
大人に対しても迷惑をかけることがありません。それに対して大人は「よくできたね」「◯◯ちゃんはいい子だね。」と声をかけます。
子どもは大人から褒められたい、認められたいと思っているものです。
この時に「よくできる子」「めいわくをかけない子」が良い子なんだ。大人に褒められて認めてくれるんだ。という価値観が作られます。
②大人は手がかかる子に時間を使い、よく構う
実際、手がかかる子は可愛がられますよね。愛嬌もあります。
大人は手がかかる子の相手をすることが多く、手がかかった分だけ可愛いと思うものです。なので笑顔で接することが多いのも事実。
一方、手がかからない子は大人を困らせることがないので、手がかかる子に比べて大人と接する時間が少なくなってしまいます。加えて、良い子が褒められるという価値観が出来上がっているので、常に良い子でいようとします。
大人からすると愛嬌がない、子どもらしくないというイメージがあるかもしれません。ここに落とし穴があります。
③「私より良い子じゃない子が大人に構ってもらっている」という矛盾を感じる
ここで考えなければいけないこととして、要領がよい子、頭が良い子は、大人に「良い子でいると褒められる」という
価値観を作られただけで、本来、可愛がってもらいたいし、常に大人に気にかけて欲しいということです。
その本能が「良い子でいなければならない」という価値観に覆われてしまっているので、その子には別の子を見た時に、
「なんであの子は手がかかるのに」「私より良い子じゃないのに」大人に構ってもらえているんだろう。という矛盾が作り出されてしまいます。
だから、子ども同士で遊ぶ時に「なぜか可愛がられるあの子」に対して、フラストレーションが溜まり、威張ったり攻撃しようとするのです。
④本来の気質以上の良い子になろうとする
さらに、威張ってしまう子は本体、頭が良く、要領がよく、そもそも良い子なのですが、
大人からの評価により、元々の良い子以上の良い子を目指そうとします。
この思考も、より他の子に対して威張ってしまうということにつながります。
ではそういう子に対して、大人はどのように接すれば良いのでしょうか?
威張ってしまう子への接し方
ここまで難しく書いてきてしまったかもしれませんが、要は威張ってしまう子は心が満たされていない状態です。
ですので、その子の良いところを見つけながら、心を満たしてあげることが最も必要なことなのです。
しかし、良いところをただ褒められるだけでは、心は満たされません。
その子がどのようにできたのか(どう頑張ったのか、どう努力したのか、そのプロセス)を、できるだけ具体的に、その子にわかる言葉で表現して褒めてあげてください。
では、褒め方を少し考えてみます。
例えば、その子がお友だちと一生懸命ブロックを運び、協力をしてお片付けができた時。
大人が「できたね〜」
しか言わないのと
「お友だちと協力してお片付けをしてくれたんだね。すごいね!重いものも二人で運ぶと軽いね。素敵だね。」
と言葉をかけるのと、
圧倒的に心の充実度が違います。
さらに、後者では努力した成果が認められ、さらに協力することの良さまで表現されていますよね。

このように褒めてあげることで、その子自身を褒めてあげることになり、
「よい子でなければならない」という価値観から、「自分の考え、努力、頑張り」自体を褒めてくれるんだ
自分自身を認めてくれているんだ。
という価値観に変わってきます。
自分自身を褒められた、認められたという経験が増えていくことで、お友だちに威張ることも少しずつなくなってきます。
まとめ
威張ってしまう子は要領がよく、お友だちといるときは威張ったり、強くいるものの、大人の前では良い子です。
しかし大人から見ると「あの子威張ってるなぁ」「あの子言い方強いなぁ」
とすぐにわかりますが、実際どう接すればみんなで楽しくできるのか、わかりません。
威張ってしまう理由は自分よりできない子がなぜか可愛がられるということに納得できておらず、無意識にお友達に強くなってしまうためです。
その原因は大人です。
良いことをした、という行為だけを褒められる経験が積み重なり、「良い子=大人が褒める、構ってくれる」という価値観を与えられたものの、
現実は、よくできる、手がかからない子よりも、手がかかる子がの方が可愛がられている。
その現実に矛盾を感じ、お友達にフラストレーションが溜まってしまいます。
威張っている子にも理由があり、大人に褒められたい、構って欲しいという気持ちはあります。
大人はその子の心を満たしてあげることが重要です。
ポイントはその子の行為ではなく、どう頑張ったのか、どう努力したのか、そのプロセスを褒めてあげることです。
そうすることで心が充実され、自分自身が褒めてもらえている、見てもらえているという実感ができます。
結果、手がかかる子も手がかからない子も、それぞれの認められ方、褒められ方をしているので、お友達に威張ることもなくなってきます。