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幼稚園の先生が体験済み。赤ちゃん返りをする子どもの心理

赤ちゃん返り

こんにちは、「元幼稚園のせんせい」ゆっこです。

下の子が産まれてから上の子が必要以上に甘えてきたり、今までできていたはずのことを「やってやって」と言ってくることありますよね?下の子のお世話でただでさえ大変なのに、上の子もとなると、正直イライラしてしまう。そしてそんな自分に罪悪感を感じる。

赤ちゃん返りを経験するお母さんはこの悪循環に悩まされています。

赤ちゃん返りをしてしまう理由、おそらくみなさんなんとなくわかっていらっしゃると思います。

ただ、下の子が生まれてから怒涛の日々が始まり、今日ここまでノンストップで走り続けてきていることでしょう。

その中でせっかくこの記事を見つけてくださった機会に、少し立ち止まって改めて上の子の心を考える時間にしてみませんか?

幼稚園の先生という立場から見える子どもの心理、みなさんの参考になるはずです。

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ただ愛を確認したいだけ

私が幼稚園の先生をしていた当時、弟、妹ができたタイミングで赤ちゃん返りをしていた子がたくさんいました。

それほど子どもにとって、弟、妹ができることは大きな出来事なんですよね。お母さんから「下の子が産まれてから上の子が赤ちゃん返りをして大変で…どうしたらいいんですかね?」という相談が多かったのを思い出します。

みなさん共通のお悩みは、「上の子も構ってあげないといけないって分かっているのに、できない」でした。

そんなお母さんに私から伝えていたことは実はたったひとつ。

「子どもはただ確認したいだけなんです。」

これは幼稚園のせんせいとして、赤ちゃん返りをしたお子さんを何人も受け持ってきて確信した子どものこころです。

赤ちゃん返りをしてしまう当たり前のようで見逃しがちな子どものこころがわかるだけで、お母さんのイライラが減り、上のお子さんも頼もしいお兄ちゃんお姉ちゃんになっていける、そんな姿を何人も見てきました。

子どもは困らせたいわけじゃない。

下の子ができてから「この子(上の子)なんで私を困らせるの?!」と感じたことありませんか?

そう感じてしまうと構ってあげたいけど、できない、という心理に行き着いてしまうことが多いと聞きます。でも子どもは困らせるつもりなんてこれっぽっちもありません。

実は赤ちゃん返りをしている子どもの本心は「不安」です。

上の子は今までお母さんの愛情を独り占めできていました。その状況が一変。弟や妹が産まれてからいきなり「お母さんがとられた!!」という気持ちになり、「ぼくのことは嫌いになっちゃったの??」というとてつもない不安に押しつぶされそうな気持ちなんです。ぽっかり心に穴が空いたような。

だから赤ちゃんと同じようなことをして甘えることで、お母さんの愛情を必死に確かめてようとしています。「ぼくのことは好きなの?まま?」って。

赤ちゃん返りは最初が肝心。

そんな心のまま、子どもはお母さんにアピールします。でもお母さんは下の子のお世話で身も心もいっぱいいっぱい。上の子への対応がないがしろになってしまうこともありますよね。

ただ、愛の確認ができない状態が続くと逆に赤ちゃん返りがヒートアップしてしまいます。

幼稚園でもわざとおもらしをしたり、わざとご飯をこぼしたりしてしまい、心のケアが難しくなってしまうこともありました。

子どものお願いを聞くだけで赤ちゃん返りは無くなります。

不安な気持ちから愛情を「確かめている」ということは、上の子に「あなたのことも大好きだよ」ということを伝えてあげれば不安な気持ちはなくなります。ぽっかり空いた穴を埋めてあげるイメージです。

赤ちゃん返りで悩んでいるお母さんはみなさん責任を負い過ぎています。難しく考えてしまうんですよね。

でも子どもが出してきた甘えに対し、時間が許すのであればある程度付き合ってあげるだけで大丈夫。一人でもできることだとしても、ともかく、「やって」と言われればやってあげ、「これできない!!」と言われれば手伝ってあげましょう。

そうするだけで「なーんだ、ぼくのことも好きなんだ」と意外とケロっと子どもは安心し、その度にお兄ちゃん、お姉ちゃんらしい行動をとってくれるようにもなります。

手を焼かせたいわけではなく、困らせたいわけではなく、ただ確認したいだけなんです。

それでも時間を割いてあげられない時は

お願いを聞いてあげることがベストですが、下の子もいる中で上の子に時間を割くことができないなんてことは、もちろんあると思います。そんな時は、言葉で不安をなくしてあげることもできるのでぜひ試してみてください。

例えば「服が着れない!やって!」と甘えてきた時は

『いつも頑張ってるんだよね、ちゃんとみてるから頑張ってみて?ママに見せてよ!』

と赤ちゃんばかりじゃなくてあなたのこともみているよ、ということを言葉で伝えてあげます。それだけで子どもは安心するんです。

そして、なにかひとつ簡単なお願いをしてみてください。できたときには

「すごい!お母さん助かるなぁ!大好き!」

と褒めてあげてください。そうすると、「ぼくを必要としてくれているんだ!」ことが伝わります。子どももお兄ちゃん、お姉ちゃんとして頑張りたいという気持ちはあります。その気持ちを応援してあげるとやる気が芽生え、赤ちゃん返りがなくなっていきます。

まとめ

赤ちゃん返りは理解されているようで理解されていない子どもの心理なんです。

その理由は、お母さんが下の子の面倒で大変すぎるから。普段だったらわかる上の子の気持ちも、大変な状況下では別の解釈を生んでしまうことだってあるんです。

ですので、この言葉もよくお母さんに伝えていました。

「周りの人に協力してもらってください。」

お母さんは一人で頑張る必要ありません。旦那さん、おじいちゃん、おばあちゃん、ママ友、みんなが力になってくれるはずです。もちろん幼稚園のせんせいも。

子どもは純粋に「ぼくのこと好き?」と確認するために赤ちゃん返りをしています。家族みんなでぽっかり空いてしまった穴を埋めてあげてください。すぐに穴が塞がれば、立派なお兄ちゃん、おねぇちゃんの仲間入りです。

何かの縁あってこの記事を読んでいただいた方、ありがとうございました。少しでも助けになれば嬉しいです。

ABOUT ME
奥村八重
保育業界って人間関係で悩む人が多いですよね。 女社会に加えてあの狭い空間の中で嫌な先輩、怖い主任、理不尽な園長と毎日過ごすことになります。 心も体もストレスや不満でいっぱいになってきませんか? 私自身も人間関係に悩んだ一人です。このサイトは保育業界の先生が毎日を平和に、ストレスフリーに過ごせる方法を紹介していきます。